始政四十周年記念臺灣博覽會誌 復刻版(日本語)
昭和9年から台湾総督府は民間有識者や商人らと共に翌年に開催される「始政四十周年記念台湾博覧会」の準備を始めていました。博覧会の目的は40年に及ぶ台湾統治による島内産業や経済、教育、文化、公衆衛生、医療保健、都市建設、軍事など各方面の功績をアピールしながら、イベントを通してさらに島内各地の関連情報を収集し、その後の台湾発展や南進政策の参考にすることでした。
今回の博覧会には主な展示館となる建物が41棟あり、会場の総面積は4万坪以上あり、展示される品物は30万点以上ありました。国内外からの来場者数は335万近くあり、当時全島総人口600万の約6割を占めています。博覧会自体は植民地支配者の特殊目的による産物ではありますが、その規模は未だに台湾史上最大級であります。同時に、多くの地方出身の人々にとっては台北城に入る初体験でもあります。
島内外から各職種・階層の人が来場するよう宣伝に力を入れていました。当時制作された招待状や絵はがき、記念押印、折込広告、小冊子などは後に『始政四十周年記念臺灣博覽案內』や『始政四十周年記念臺北市鳥瞰圖』『大臺北鳥瞰圖』などの書籍に収録されました。本『始政四十周年記念臺灣博覽會誌』もその一つでした。特に本誌は台湾博覧会の成果報告書でもあります。開催前後の準備事項や経理、交通、工事、会場情報、広告宣伝、台湾に与える影響などを詳しく記録されています。しかも当時のポスターや貴重な写真、製図の図面なども収録されていて、日本統治時代における台湾産業経済を研究する上で重要な史料です。
ISBN:9789576387739
編著 鹿又光雄
出版社 南天書局
ハードカバー 1118ページ
出版地 台灣
“始政四十周年記念臺灣博覽會誌 復刻版(日本語)” の口コミを投稿します